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『 軍事アナリストの最新軍事情勢レポート3 』 - 2013.02.15 Fri


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先日、北朝鮮による核実験が行われました。

そしてこの度早くも軍事研究家の黒井執斗様が最新軍事情勢レポートの第3弾を書き上げて下さいました!
今回のタイトルはズバリ『 核の拡散と日本の決断 』です。

我々一般の国民には非常に難しい軍事情勢をいつも解り易く解説して下さってますが、今回はアニメや漫画を例にしておられる部分もあり更にいつもより理解し易くなってます!
ご熟読の上、一人でも多くの方に見ていただけるようご協力をお願い致します。

※過去の軍事情勢レポートにまだ目を通しておられない方は、ぜひ併せてご覧下さい。
『 軍事アナリストの最新軍事情勢レポート1  今、試される日本の覚悟~牙を剥く中国と暴走する北朝鮮~』
http://sensapo.blog.fc2.com/blog-entry-4.html
『 軍事アナリストの最新軍事情勢レポート2  開戦前夜は近し 』
http://sensapo.blog.fc2.com/blog-entry-7.html

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『 核の拡散と日本の決断 』
(軍事研究家 / 黒井執斗)

2013年(平成25年)2月12日正午前、国際社会の制止を振り切り、北朝鮮による三度目の地下核実験が実施されました。2月の初めに米軍の大気観測機WC-135が嘉手納基地に飛来していた事からも、その時が迫っているのは明らかでした。
また、前日の2月11日には、韓国政府筋の話として「核実験のための人員が撤収した」との報道がありました。先のロケット打ち上げの時にも「発射台から下ろして分解している」と韓国報道があった直後に発射されましたから、核実験が直近に迫っていると考えるべきなのは当然です。そして、やはり予測通りであったわけです。
では、今回は「核」について考えてみましょう。

「E=mc^2」、20世紀初頭にアインシュタインの特殊相対性理論から導き出された、このシンプルでエレガントな関係式は、近未来における大量破壊兵器の出現を予言するものでした。「E」はエネルギー、「m」は質量、「c」は光速です。
この関係式を一言で説明するとすれば、「質量とエネルギーには等価性がある」ということです。そして、「c」は光速というとてつもなく大きな数字です。それを更に二乗した係数がかかっているのですから、「物質の質量が減ずるとき、そこには凄まじいまでに膨大なエネルギーが発生する」ということになります。

「科学」とは、人間の持つ大いなる力です。そして科学の発達は文明の発展と密接な関係があり、更にいえば、科学は軍事兵器と切っても切り離せない関係があります。多くの場合において、科学の発達は軍事兵器の発達と表裏一体です。そして、最先端の軍事技術はやがて平和利用され、私たちの生活を変えてゆきます。
遠く離れた敵地を攻撃する為に開発された弾道ミサイルは、その技術を転用すれば打ち上げロケットとなり、人工衛星を地球周回軌道へと投入したり、他の星へ探査機を送ることが可能となります。

我々が毎日使っている便利な電子レンジは、レーダーという軍事技術の副産物です。例えばイージス艦には特徴的な六角形の平面レーダーが4基装備されていますが、このAN/SPY-1レーダーを使うときには、屋外にいる見張り員等の乗員は全員艦内へと退避しなければなりません。強力なレーダー波を浴びると、「レンジでチン」状態になってしまいます。
車で出かけるときにはカーナビが便利ですが、GPSは軍事衛星からの電波を利用して座標を取得します。当然のことながら民間に開放されている電波はわざと誤差を生じさせてありますから、米軍が軍事作戦に利用する電波は遙かに精度が高い事になります。付け加えるならば、民生用GPS機器の精度が突然悪くなれば、それは米軍が戦争を開始する合図でもあるでしょう。
そして、今皆様がこの記事を読む為に利用しておられるであろうインターネットもまた、本来は軍事目的に開発されたものです。ネットワークを蜘蛛の巣のように張り巡らせておき、もしどこかの要所がごっそりと敵の核攻撃で消滅しても、迂回路を通って通信が確立出来るように研究開発されました。我々は今、それを利用して便利なIT生活を送っているわけです。

第二次世界大戦当時、世界一の科学力を誇っていたナチスドイツが世界に先んじて新型爆弾、すなわち核兵器の開発に成功・保有することを恐れたアメリカ・イギリス・カナダは「マンハッタン計画」を推進しました。そして多くの優秀な頭脳と莫大な予算を投じた結果、原子爆弾の先行開発に成功します。1945年(昭和20年)7月、世界初の原爆実験たる「トリニティ実験」は成功を収め、その凄まじい威力が実証されました。
もしこの世に神が存在するとすれば、この核の炎を手に入れたことにより、人類
は神なる存在に一歩近づいたと言えるでしょう。
そして同年8月には戦略爆撃機B-29スーパーフォートレス(超空の要塞)によって広島と長崎に原爆が投下され、数十万人の一般市民が犠牲となりました。ここでまず我々が疑問に思わなければならないのは、何故アメリカが原爆を使用したのかです。

遡ること数ヶ月、かつて西太平洋の覇者として君臨した大日本帝国海軍は既に壊滅的状態にありました。燃料は底をつき、制空権、制海権は共に失われ、日本は丸裸も同然でした。はっきりと言ってしまえばもう土俵際であり、どう足掻いても負けは決まっていました。
ですが帝国海軍にはまだ、虎の子の戦艦大和が残されていました。この「日本」を意味する「大和」と命名された史上最大の戦艦を温存したままで、日本が敗戦を迎える事は許されませんでした。不沈艦と称された最強の戦艦たる大和には死に場所が必要だったのです。馬鹿馬鹿しい話だと思われる方もおられるでしょうが、かつての日本とは、そんな武士道精神を持った国だったのです。
同年4月の桜の咲く頃、残された駆逐艦(小型の軍艦)をかき集め、燃料の重油を備蓄タンクの底から手動ポンプで汲み上げ、帝国海軍最後の艦隊は米軍の上陸作戦が始まった沖縄を目指しました。航空機による上空援護もないままで沖縄に突入し、無事到達した際には浅瀬に乗り上げて沖縄を守る砲台となる。そんな無茶苦茶な、もはや作戦とも言えない、艦船による特攻計画が成功するはずもなく、襲来する延べ数百もの米軍機の攻撃を受け、沖縄を見ずして没した戦艦大和は永遠の眠りにつきました。

本土ではツインターボエンジンを搭載したB-29が酸素の薄い高々度で侵入してきても、残された数少ない日本の戦闘機は、なけなしの粗悪な燃料も相まって迎撃すら困難な事も多く、情け容赦ない本土絨毯爆撃によって敗戦は刻一刻と迫っていました。原爆を使わなくとも、もう結果は決まっていたのです。しかも、トリニティ実験によって原爆の凄まじい破壊力は実証されていました。にも関わらず、米軍は8月6日と9日に立て続けに原爆を投下しました。
アメリカは「原爆の使用により早期の降伏が得られ、多くの人命が失われる事を避けられた」と正当化していますが、これは戦勝国側から見た論理に過ぎません。勝てば官軍。歴史というものは、勝者にとって都合のいいように作られるものなのです。

では、原爆投下の目的は何だったのか。それは実戦で使用することによる「実験」だったのでしょう。街がどのように破壊され、どれだけの人間が死に、放射能の影響がどう出るか、それを試したのです。その証拠に、広島と長崎に投下された原爆は全く異なる構造です。広島にはウランを用いたガンバレル型が、長崎にはプルトニウムを用いた爆縮レンズ型が使用されました。
そしてアメリカは次なる三発目の原爆を準備していましたが、日本の降伏により、それは使用されませんでした。その標的は京都であったとされています。碁盤の目状に整然と市街が形成された京都は、原爆の威力を試すのに最適だったからです。「貴重な文化遺産を守る為、米軍は京都を空襲をしなかった」などというのは戦後に捏造された美談に過ぎないでしょう。戦争とは、そんな生温いものではありません。
そしてもう一つの理由は、原爆の先行保有と使用により、アメリカが同盟国に対してアドバンテージを得ることだったでしょう。

では、アメリカは悪であり、日本は善であったのでしょうか。はたまた、日本は悪であり、アメリカは善であったのでしょうか。決してそんな単純な話ではありません。
アメリカにはアメリカの信義があり、日本には日本の信義がありました。その食い違いを外交交渉で解決できなかったからこそ、最終手段たる戦争へと至ったのです。ただ、勝者と敗者の間には圧倒的な発言力の差があるのは確かでしょう。

戦争を行う勢力間において善悪の区別がつきにくいのは、例えばアニメを観るだけでもわかります。1970年代のヒット作である「宇宙戦艦ヤマト」では、悪の権化のようなガミラス星人が登場します。しかし、彼らは滅び行くガミラス星から逃れ、移住する為に地球を攻撃していたのです。それが彼らの正義であったわけです。
また、1980年代のヒット作である「機動戦士ガンダム」には敵であるエイリアンは登場しません。人類同士の戦いであるわけです。覇者である地球連邦に対し、ジオン公国が独立戦争を挑むという骨子であります。そして1990年代のヒット作である「新世紀エヴァンゲリオン」では、使徒と呼ばれる謎の生命体が次々に現れて人類を襲います。全ての使徒を倒して平和になるかというと決してそうではなく、最終決戦が始まります。「やはり、最後の敵は同じ人間だったな」という台詞が印象的です。必ずしも難解な本を読まなくとも、ある程度のことは理解できます。人間同士の争いが絶えることは決してないでしょう。

さて、ナチスドイツの優れた科学技術、すなわち多くの研究資料や設計図、技術者の争奪戦を繰り広げた戦勝国連合は、アメリカに続いて次々と核兵器の開発に成功していきます。そして1962年10月、キューバ危機が勃発しました。アメリカは世界一の経済大国であり、軍事大国です。ところが、ソ連が小国たるキューバに持ち込んだ核ミサイルにより、アメリカは核による本土攻撃の危機に晒されたのです。あわや核を用いた第三次世界大戦に突入か、という危機でしたが、土壇場でソ連が核ミサイルを撤去したことにより、最悪の事態は回避されました。

しかし、これは大きな問題を突きつけた形になりました。たとえごく小さな国力しか持たない小国であっても、また国家ですらないテロ組織等の武装集団であっても、それらが核兵器を保有すれば大国アメリカは核攻撃を受ける可能性があるという事実です。
これに対処すべく、翌年の1963年にはNPT(核拡散防止条約)が国連で採択され、議論と交渉には長い時間がかかりましたが、1970年に発行しました。ところがこれは、アメリカ・ロシア・イギリス・フランス・中国の戦勝五カ国、つまりは拒否権を持つ常任理事国のみが核兵器の保有を認められ、それ以外の国は核の保有を禁ずるという内容でした。
当然ながらこれを「不平等条約」であるとして加盟しない国もありました。そして非加盟国であるインド・パキスタンは核兵器を保有するに至り、核保有について肯定も否定もしていないイスラエルですが、まず間違いなくこれを保有しているでしょう。イランも核開発を進めています。

そしてNPTを脱退した北朝鮮は今現在、地下核実験を繰り返しつつ、綱渡り的な恫喝外交を繰り広げています。彼らは既に数発から十発前後の原爆を保有していると想定されていますが、何故国際社会の非難と経済制裁の中で実験を繰り返すのでしょうか。理由は二つ考えられます。一つは、ウランとプルトニウムを使った違う種類の核爆弾を開発する為でしょう。そしてもう一つは、核弾頭の小型軽量化を目指していると考えられます。
核爆弾は保有するだけでは意味が無く、それを敵国に投射する手段が必要です。一番脅威を与えられるのはアメリカ本土を射程に収める大陸間弾道ミサイルに核を搭載することです。ですが、ミサイルやロケットというものは、その大きさからは考えられない程に小さな物体しか搭載できません。つまり、地球の重力に逆らって多量の燃料を含む自分自身の重さを運ぶことに多くのエネルギーを費やしてしまうのです。多段型の場合、一段目の噴射が終わればそれを切り離し、更に二段目の噴射が終われば二段目を切り離し、どんどんと自分自身を身軽にしながら加速を続けます。ペイロード、すなわち弾頭として搭載可能な核の大きさや重さは極めて限られており、核弾頭の小型軽量化を実現してこそ、初めてミサイルとセットで実用的な核兵器が完成するのです。
今回の北朝鮮の地下核実験は、弾頭の小型軽量化を目的とした、重水素の核融合による中性子の発生を利用したブースト型ではいないか、との憶測もあります。そして、先に発射された打ち上げロケットと言う名の事実上の弾道ミサイルのペイロードは500kg前後と推定されています。北朝鮮が大陸間弾道ミサイルに搭載可能な核弾頭を手に入れる確率は高く、それを一番脅威に感じているのはアメリカに他なりません。

そして、毎度お決まりの街角インタビューを放映するニュースでは「信じられない」とか「許せない」等の声が多いように思います。ですが、北朝鮮がこの時期に核実験をためらう理由など無いに等しいのです。
金王朝と軍幹部、そして共産党幹部が生き延びられれば、多少の国民が飢え死にしても大きな問題ではなく、軍と共産党による統治下にある国民が蜂起する可能性も極めて低い。加えて宗主国たる中国は国連の常連理事国ですから、拒否権の発動によって制裁決議は否決され、いつもの事ながら非難声明止まりになるに決まっています。そして尖閣絡みで緊張感が高まっている日中関係を鑑みれば、周辺の政情不安定を招くであろう軍事行動をアメリカが単独で発動する確率は低い。
このような情勢に加え、先の中国海軍フリゲート艦による射撃管制用レーダー照射問題をうやむやにするには、今回の核実験はあまりにも出来過ぎたタイミングでもあります。公海上であり得ない暴挙に出たことが暴露され苦しい立場にある中国が、今回の核実験の裏で糸を引いている可能性すら否定できません。

国連は決して世界平和の為の正義の組織ではなく、先の大戦における戦勝国クラブであることは明らかです。そして、中国とフランスは「酷い目に遭った国の代表」として常任理事国入りしているとも言えます。
日本は長年に渡り多額の運営費を拠出しているにも関わらず、悪の枢軸たる敗戦国であり、敵国条項によるところのならず者国家と定義されています。正直に言えば馬鹿馬鹿しい限りであり、常任理事国である中国は日本に対して50基以上の核ミサイルの照準を合わせ、北朝鮮に食料等の援助を続けています。日本国民の血税はODAとして中国に献上され、我が国を狙うミサイル、領海を侵犯する艦船、そして領空を脅かす戦闘機に化けています。こんな異常な国は他にないでしょう。

そして付け加えるならば、対中ODAを見直すことは勿論ですが、日本は憲法第九条見直しを検討すべき時期に来ています。皆様もご存じでしょうが、ここでその条文を見てみましょう。
1.日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

これは一見、素晴らしいまでに崇高な思想だと言えるかも知れません。ですが、もしこれが本当にすばらしいものならば、それに追従して真似をする国が出てきてしかるべきです。ところが、そんな国は未だに一つもありません。
なぜならば、国家には国民の生命と財産を守る義務があり、その為には軍隊を保有し、国益を守る為の交渉が決裂した際の最終手段たる戦争に備えなければならないからです。もちろん、交戦権が無ければ満足な自衛すら出来ません。
九条教の人々は「無防備宣言」をすれば他国に侵略される事は無い、と主張します。ですが、そんな事はあり得ません。「軍」ではない「自衛隊」と在日米軍が無ければ、日本という独立国家は侵略されて即座に消え去るでしょう。GHQによって押し付けられた、お飾りに過ぎない平和憲法をいつまでも有り難がっている事態ではないのです。

今やNPTの枠組みは崩壊寸前であり、核は世界へと拡散しつつあります。北朝鮮が核弾頭の小型化に成功して弾道ミサイルへの搭載を実現すれば、それはパキスタンを筆頭とする反米勢力へと輸出されるでしょう。アメリカ西海岸は北朝鮮の射程内に、東海岸はパキスタンの射程圏内に入る事になりますから、アメリカが手をこまねいて見ているはずが無いとも言えます。
では、日本はどうなのかというと、今はMD(ミサイル防衛)しか手持ちの駒はありません。海上のイージス艦から発射される迎撃ミサイルたるSM-3と、地上発射型の迎撃ミサイルPAC-3の二段構えです。超音速で飛来する弾道ミサイルに迎撃ミサイルを命中させる、そんな事が本当に可能なのかと思われる向きもあるでしょうが、実戦を模したテストでは両者とも80%を超える確率で迎撃に成功しています。

迎撃準備が間に合うのかどうか、どの程度の規模の攻撃なのか、色々と不確定要素はありますが、ここでは単純計算で考えましょう。
仮に50発のミサイルが飛来したとき、SM-3によって40発が迎撃破壊され、残りの10発のうち8発はPAC-3で迎撃出来る事になります。残念ながら2発は防ぎきれないわけですが、発展途上の防衛兵器としてはかなり優秀であると言えるでしょう。また、PAC-3に関してはイスラエルが配備を検討しています。周囲が敵だらけで絶えず国民が絶滅する危機に晒されている国が採用するという事は、それが有効な手段である事の何よりの証明となるでしょう。
そして問題となるのは、迎撃可能なミサイルの数です。SM-3に関していうと、現在は4隻のイージス艦への配備を完了しており、残る2隻も改修が予定されています。搭載数は一隻当たり8発とされていますから、8x6=48発となり、それ以上の物量には対応できません。
発射プラットフォームとなるイージス艦は一隻当たり約1500億円、SM-3迎撃ミサイルは一発約20億円であり、現行の防衛予算ではそう簡単に大量配備できるものではありません。対策としては、攻撃は最大の防御となり、発射前に敵基地を叩く為の武装が必要となります。当座はアメリカからトマホーク巡航ミサイルを購入するなどしてしのぎ、いずれは国産のステルス超音速巡航ミサイルを配備すべきでしょう。

前述のように、優秀なMDをもってしても、全ての弾道ミサイルを防御することは不可能です。核弾頭が搭載されたミサイルを撃ち漏らせば、日本は再び被爆国となってしまいます。
かつての大東亜戦争において日本に2発の核が落とされて以来、世界では数々の局地戦を含む戦争が勃発してきました。ところが、日本の事例以外に核が使われた事は一度もありません。核保有国と非核保有国の戦いもありましたし、核保有国同士の戦いもありました。しかし、核を使うぞと脅しこそあれど、実際に使われた事は無かったのです。これはその破壊力の凄まじさから、核が実質上は使えない兵器である事を示しています。
ですが、「使いにくい兵器」ではあっても「絶対に使えない兵器」ではありません。それは、巨費を投じてアメリカがMD(ミサイル防衛)を開発している事からも明らかです。攻撃される可能性がゼロではないからこそ、それに備えているわけです。つまり、国際社会からの非難を承知であれば、使用される可能性はあり得ます。

戦後の日本は焼け野が原の何もない状態から復興し、急速な経済発展を遂げて先進国となりました。これが優秀で勤勉な国民性とたゆまぬ努力の結果であることは勿論ですが、日米安保のおかげでもあります。アメリカの核の傘へと入り、本来ならば必要な国防費を低く抑え、米軍に守ってもらう事で経済に専念する事が出来たのです。ですが今やアメリカは軍事費の削減に取り組んでおり、時代は変わりつつあります。

では、もし日本が核による攻撃を受けたとき、アメリカは安保を発動して報復攻撃をしてくれるのでしょうか。もしそれがアメリカの「国益」に利すると判断されれば、報復攻撃は実施されるでしょう。
しかしこれには「相互確証破壊」という概念が影響します。核攻撃を受けた側が報復攻撃をし、最終的には双方が死滅する、という状態を示します。例えば中国とアメリカは今現在は相互確証破壊の状態にはありませんが、軍拡を続ける中国は核兵力にも力を入れています。
発射前に燃料の注入が必要な液体ロケットを即時発射可能な固体ロケットに置き換え、固定サイロから発射されるロケットを車両による移動式へと変更し、即応性と生存性を高めています。また、核ミサイルを搭載した原子力潜水艦の増強を進めています。よって近い将来、中国の軍拡によってアメリカとの間には相互確証破壊が成立します。つまり、中国の反撃を避ける為にアメリカは攻撃できなくなり、日本にとってのアメリカの核の傘は消滅する事になります。

では、日本が核攻撃を受けたにも関わらずアメリカが報復攻撃を実施しなかった場合、世界はどうなるでしょうか。同盟国はアメリカから離れていき、他の核の傘を求めるでしょう。それは間違いなくインドになると思われます。しかし、そのインドもまた、中国との間に相互確証破壊が成立すれば、同盟国への核の傘は効力を失います。
この問題を解決する為には、日本自身が報復力を保有して抑止力を持つこと、すなわち核を保有すること以外に手段はありません。そうでなければ、近隣に北朝鮮と中国がある以上、日本は常に核攻撃の危険に晒され、核の力を利用した外交圧力を受け続ける事になります。
幸い、日本には一定の核技術力があり、原発の燃料としてのプルトニウムがあり、はやぶさを打ち上げたM-V(ミューファイブ)という固体燃料ロケット技術があり、次世代の固体燃料ロケットであるイプシロンも開発中です。現有のプルトニウムはそのままでは核弾頭には使えませんが、これは高速増殖炉たる「もんじゅ」によりプルトニウム239を得ることが可能です。
これはすなわち、日本が正しい判断さえ出来れば、短期間の間に有効な核兵器を作れると言うことです。ただし、報復力による抑止力を得る為には生存性を高めなければなりませんから、国土の狭い日本は不利です。発射プラットフォームとしては、核ミサイル搭載の原子力潜水艦が適切でしょう。

マンガの神様と呼ばれた手塚治虫の代表作の一つに「火の鳥」があります。永遠の命を持つ火の鳥を狂言回しとして、物語は過去と未来に交互に舞台を変えて紡がれます。その時間軸の振れ幅は徐々に小さくなり、最後には現在へと収れんして終わるはずでしたが、作者の死去により未完の大作となりました。今となっては絵柄の古さは否めませんが、ある種の宗教的ですらある作品です。
私は幼い頃、友人の歳の離れた兄の大学生が持っていた火の鳥を読ませてもらいました。当時は随分と難しい話に感じましたが、一連の作品の中で最も未来を描いた第二巻の「未来編」が強く印象に残りました。核戦争で汚染された地表を逃れ、未来人達は地下都市を築き、コンピューターの管理によって生き延びています。ところがコンピューター同士の争いにより最終戦争が勃発し、地球の生命は絶滅します。火の鳥から永遠の命を与えられたマサトは、悠久の時間をひとりぼっちで過ごし、次なる人類が出現するのを見守る、という粗筋です。

ご存じのように、人類は地球上の全てを破壊して余る程の核兵器を保有しています。果たして、火の鳥の話のように、人類は愚かにも全滅する日が来るのでしょうか。たとえその危険があったとしても、前述のように我々は自己防衛の為の報復核を持つ必要からは逃れられず、さもなくば日本という国は侵略により消滅します。
もし、この世に本当の平和が訪れるとすれば、それは常温核融合の発明によってクリーンで無限のエネルギーが得られ、貧困や争いが無くなるときでしょう。私が生きている間には実現しそうにはありませんが、我が国日本が軍事力の拮抗によるタイトなバランスを保ち続け、いつの日か画期的な科学の進歩が訪れることを祈るばかりです。
(2013年2月14日記)
*******************************************************

今回のレポートの中で「戦艦大和」の事にふれられてました。

以下のURLをクリックしていただくと、大変貴重な「戦艦大和 最後の号砲」が聞けるページに飛びますので、ぜひご覧下さい。
http://www1.vecceed.ne.jp/~t-kozuka/chinkon/yamato.htm



黒井様、いつも本当にありがとうございます。次回もよろしくお願い致します。

そして最後までご覧いただいた皆様、誠にありがとうございました。




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● COMMENT ●

やっと読めましたv-14
黒井さん、戦サポさん、ありがとうございますv-237

いつもながら「その通り!」と声が出そうになるほど正論です。
アメリカの事を考えると腸が煮えくりかえったり感謝するところもあったりと複雑な気持ちになります。
北朝鮮、中国に関してはつい野蛮な頭の悪い国と思ってしまうのですが、本当は私が考えているより悪い意味で賢い国なんだろうなと思いました。

他国を変える事はできないので、まずは日本が変わらないといけないですねv-82
去年、旅先でたまたま「九条を守ろう」という趣旨の街宣を見かけました。
小学生や中学生が通りそうな場所だったので影響があるのではないかと心配になりましたv-37
でも最近は少しずつですが、一般にも憲法や自衛について考える機会が増えているような気がします。北朝鮮、中国が派手に騒いでいるせいでもあるかもしれません。TVの放送内容も少しだけマシになった気がします。

あと一息、ひとりひとりが頑張ろうと思って行動すれば良い方向に向かいそうですねv-91

Re: タイトルなし

>ダックス 様

コメントありがとうございます。

仰るとおり北朝鮮、中国は本当に頭の良い国だと思います。狡猾ですね。
ある意味で、現在の我が日本が世界一頭の悪い国なのではないでしょうか。

ただ、そんな日本でも少しずつ変わりつつあるのかもしれません。
かつて憂国烈士がその命を賭して護ろうとした日本が、ようやく目覚めようとしてるのかもしれません。

戦後世代の人達にいきなり「祖国の為に血を流す覚悟を持て」と言っても難しいでしょう。
であるならば「せめて汗くらいは流そう」と考える人が増えなければならないと思うのです。


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